★北前船と昆布ロード

画像
この絵馬に描かれている北前船は、四十物仙右衛門(森家)の持ち船

日本海を行き来した北前船は米・筵・醤油等を北海道に運び帰り荷として、昆布・鰊の〆粕(魚肥)を本州にもたらしました。 そういった意味で、北前船航路はまさしく「昆布ロード」だったのです。
さらに、昆布は富山の売薬商人を介して薩摩にもたらされ、そこから遠く琉球、ひいては中国まで流通し、各地に独自の食文化を発達させました。ちなみに、薩摩に昆布をもたらした富山の売薬商人はその見返りとして中国産の薬種を得たと言われています。

北前船は江戸時代から明治の中期にかけて隆盛を極めました。北前船は幾多の船主たちが数代にわたって組織的に船を運航させ、昆布、鰊、米といった生活物資を運んだばかりでなく、人や文化も合わせて運び、日本随一の海上交通路を形成したのです。その主役がまさに北前船であると思います。

北前船は商品を運ぶだけでなく、出航地で仕入れた商品を寄港地で売り、さらに仕入れて利ざやを稼ぐ商社的な経営が特徴です。 それだけに船主、船頭の商才(頭、腕)がものをいう買い積みで「千石船、一航海で千両の利益をあげる」と言われました。 砂糖を昆布に代えて琉球で売る、その経済の実態は、富山の密田家が関わっていたという事実が明らかになってきました。 密田家というと、のちに金融業を営んだ北陸銀行の創設者だとうかがっています。密田家は、売薬商でありながら船を持ち、売薬業のかたわら昆布を松前から薩摩に運んで一儲けをしたと言われています。当時、薩摩藩は大変な財政難でした。500万両もの借金があり、しかも金利1割2分で年間60万両の利子がかかっていたとも言われています。薩摩藩は、正貨が藩外に持ち出されるのを嫌い、他の商人の出入りを禁止していました。しかし、富山売薬「薩摩組」と利益が合致したのが北前船で、薩摩藩は、北海道から運ばれた昆布を風土病に悩む中国に琉球を通じて密貿易し、中国からは麝香などの貴重な薬の原料を輸入しました。 この密貿易により薩摩藩は財政を立て直し、倒幕、明治維新の表舞台に踊り出ました。富山売薬「薩摩組」は裏方とはいえ、歴史を動かした重要な役割を担っていたのです。

それから、密田家と薩摩を結ぶものに長者丸があります。長者丸は能登屋林蔵(後の密田林蔵)の持ち船で、1838年4月に岩瀬を出航、5〜6月大阪、7月新潟、8月松前、9〜10月函館で昆布500〜600石積み、11月金華山沖の暴風で遭難し漂流、1839年4月に米国の捕鯨船に救われハワイ、カムチャッカ、オホーツク、ロシア領アラスカを経て1843年ロシア船によって択捉島に送られ、松前に帰ってきたと言われています。長者丸の進路は言うまでもなく薩摩であったと思われます。日本の開国を機に清国の華僑が昆布集積地の函館に居住し、直接昆布を扱うようになりました。1918年には、昆布の輸出量は21,600トンと函館の輸出金額の7割を占めるまでになっていました。
1920年以降は、中国国内の混乱などで相場が暴落し、大打撃を被った昆布取引商の華僑は函館を去り、取引市場は根室や上海に分散され、1941年の戦時統制により中国への昆布ロードは終焉を迎えました。

■「北前船が運ぶ、海の幸〜昆布屋さんの熱いはなし〜」
http://www.nihonkaigaku.org/library/lecture/i090523-t3aimono.pdf

■日本昆布協会ホームページ「昆布の歴史」
http://www.kombu.or.jp/power/history.html

★昆布の産地

画像
画像

昆布の生産地の約90%が北海道産ですが、同じ北海道でも産地によって口あたりや持ち味が異なります。

●真昆布
上品な風味と澄んだダシがとれる高級昆布です。肉厚なので、高級佃煮として角切りや塩昆布、おぼろ昆布に使われます。

●羅臼昆布 味が濃く香りのよいダシがとれる高級昆布です。
口当たりが良く、細く切ってそのまま食べても美味です。

●利尻昆布
澄んだ香りのよいダシがとれる高級昆布です。おぼろ昆布やとろろ昆布にも使われます。

●日高昆布
三石昆布とも呼ばれます。こくのあるダシがとれ早く煮上がります。
昆布巻きや結び昆布として煮物に使われます。

●なが昆布
ダシはほのかな甘味があり、主に煮物や佃煮、結び昆布として使われます。

●細目昆布
粘りが強く、とろろ昆布、刻み昆布、漬物などに使われます。

●がごめ昆布(真昆布と同じところで採れます)
表面は、凸凹状で、かごの目に似た形態。粘りが強く、主にとろろ昆布、おぼろ昆布、汐吹昆布など加工用に使われます。

■日本昆布協会ホームページ「昆布の種類」
http://www.kombu.or.jp/power/syurui.html

★昆布の栄養と健康

■ストレス解消&骨粗しょう症予防に効果

昆布(干物)には牛乳の約7倍のカルシウムが含まれています。子供の成長期や高齢になると骨がもろくなる「骨粗しょう症」にはカルシウムが重要な役割を果たしています。また、精神を安定させる効果もあり、現代のストレス世代には不可欠な栄養素です。
体内でつくれないミネラルをとることができる栄養面からみた昆布の特徴は、なんといってもミネラル(無機質)が豊富なことです。カルシウム、鉄、ナトリウム、カリウム、ヨウ素などのミネラルは、体の組織をつくったり、調子を整えたりする大切な栄養素です。しかし、ミネラルは体内でつくることができないので、食物からとらなければなりません。昆布は、ミネラル摂取に適した食品です。


■きれいな肌のために

昆布は、ビタミンや鉄分、カルシウムなどミネラル類が豊富で、食物繊維もたっぷり。しかも、ノンカロリーなので、美容やダイエットにピッタリの食品といえます。昆布の中に含まれるヨウ素は、甲状腺や副腎に働きかけて肌をきれいにしたり、ビタミンB2には肌を美しく保つ働きがあります。また、ヨードは、甲状腺から分泌されるホルモンの主な原料で、ホルモンに作用し、細胞の新陳代謝をスムーズにし、肌を美しくする働きがあります。鉄分は、貧血を改善し顔色をよくしてくれます。


■ガンの細胞の「自己消滅」を誘導

昆布やワカメ等海藻類に多く含まれるフコイダンという糖には、コレステロール低下作用、抗腫瘍作用があると以前から言われていました。そしてその抗腫瘍作用に注目した最新の研究成果によると、「U-フコイダン」がヒト急性前骨髄球性白血病細胞や、ヒト胃ガン細胞、結腸線ガン細胞など活発に増殖している細胞において、細胞の自殺を引き起こす現象が確認されました。(昆布やワカメなど渇草類に含まれる「U-フコイダン」に、ガン細胞のアポトーシス(細胞の自殺)を引き起こす作用があることが第55回日本癌学会(1996年10月)で報告されています。)
もし「U-フコイダン」が、増殖抑制が利かなくなったガン細胞のみを消滅させることができれば、副作用のない夢のガン治療法の実現が期待されます。


■フコイダン研究ブログで紹介されています(2007年5月)

http://fucoidan.blog123.jp/archives/2007/05/00022.php


■高血圧・脳卒中を予防する

食塩は、とり過ぎると高血圧などの原因になります。昆布に含まれているカリウムには、食塩のナトリウムを体外に追い出すはたらきがあります。また、血圧を下げるはたらきがあるアミノ酸(ラミニン)もふくまれていて、高血圧に効果のあることが知られています。


■排せつをスムーズに

昆布にふくまれる食物繊維のアルギン酸は大腸のはたらきを活発にして便通をよくします。それによって、コレステロールだけでなく腸内の有害物質が体外に出され、大腸がんなど、腸の病気の予防にも役立ちます。


■食物繊維を多くふくむ

昆布はミネラルが豊富であるというだけではなく、食物繊維を多く含んでいるという特徴があります。食物繊維とは、胃や腸で消化されない食物中の成分をいいます。昆布に含まれているアルギン酸もその一つで、ヌルヌルしているのが特徴です。
食物繊維には、腸内の余分なコレステロールを体外に出すはたらきがあり、成人病や大腸ガンの予防、肥満を防ぐなどの効果があるといわれ、最近注目を集めています。


■カルシウムが豊富

わたしたちの食生活の中で、不足しがちな栄養素がカルシウムです。成長期にある児童生徒をはじめ、骨がもろくなる高齢者や働きざかりの大人まで、すべての人の健康を支える上で、カルシウムは大事な栄養素です。昆布(乾物)には、牛乳の約7倍ものカルシウムがふくまれています。


■甲状腺機能障害を防止する

人体の気管支の上のところにある甲状腺から、成長、物質代謝を促すチロキシンというホルモンが分泌されます。このホルモンの原料はヨードで、ヨード不足になると甲状腺障害が起きます。昆布には特にこのヨードが多く、1日2cm角1枚を食べると必要なヨードを取ることができます。

■日本昆布協会ホームページ「昆布の栄養と健康」
http://www.kombu.or.jp/power/kenkou.html

★昆布の扱い方

■使用法

かたくしぼったぬれふきんで砂などを拭き取ってからご使用ください。昆布表面の白い粉は、マンニットと呼ばれる天然の旨味成分です。昆布を水洗いするとマンニットが流れだしてしまい、独特のうまみが半減してしまいます。


■ダシのとり方

水に充分にひたしてから、火にかけること。そしてゆっくりと温度を上げ、沸騰してきたら素早く引き上げるのがコツ。


■ダシをとったあと

昆布に含まれる栄養素には、水に溶けにくいものも多く、ダシをとったあとの昆布にもまだ栄養分が残っています。細切りにして酢の物にしたり、佃煮や煮物にするなどして捨てずに最後までご利用ください。


■保存法

昆布は湿気を嫌います。密閉の容器に入れて、直射日光や多湿場所を避け、常温または冷暗所に保存してください。


★昆布の達人四十物正子さんの『知っ得こんぶ』

■根昆布水の作り方

コップ一杯の水に根昆布を2〜3個入れ、一晩冷蔵庫で保存し、翌朝お飲みください。昆布にはラミニンという特有のアミノ酸があり、これが血圧を下げる働きがあると知られています。 また最近の研究でさらに昆布の炭水化物のアルギン酸が高血圧の予防に一役かっていることも明らかなりました。
NTV「みのもんたのおもいっきりテレビ」でも紹介されました。


■昆布酢・昆布醤油の作り方

1.市販の穀物酢・醤油に出し用の昆布をつけます。(酢の種類は問いません)利尻昆布がおすすめです!
2.素材が溶け合って旨味成分が出てきます。約1時間待つと出来上がり。半日ぐらい置くともっとコクが出ます。
ポイント:酢・醤油100gに対し、出し昆布10gの割合がおすすめです。昆布酢の賞味期限について:冷蔵庫での保存で2週間までは美味しく安全に食べられます。
NHK「ためしてガッテン」で放送されました。(2007年8月24日放送 12月30日再放送)。


■昆布パックの作り方

「色白になりたい!」「しわ、たるみを取りたい!」
驚異の美白効果・・・昆布パックで美白美人に!

●昆布パックの作り方
[昆布パック用昆布購入の方に黒部の名水(名水百選環境庁選定)1.5Lプレゼント!]
1.昆布10グラムを7〜8cmの長さに切ります。
2.ミネラルウォーター約800ccを鍋に入れ、切った昆布を入れて煮ます。
3.はじめは中火、あとで弱火で30分?40分ほど煮込みます。
4.箸で切れる柔らかさになったら、昆布とその出し汁100ccをミキサーに入れ、30秒まぜてペースト状にします。
5.オリーブオイルを小さじに1杯入れて、またミキサーで10秒まぜます。
*冷蔵庫で2日は保存できます。長期保存の場合は冷凍してください。

顔パックは昆布パックを塗って、鼻を塞がないようにラップで顔を覆い、蒸しタオルで1分ほど温めます。
お肌に合わないこともありますので、心配な人は腕でバッチテストをしてからお試しください。


■昆布のダシがなぜ海水に溶け出さないのか?

昆布は海水からいろんな物質をとりこんで、いらない物質をを海水に出しますが、物質の出入りを操るのは表皮細胞で、細胞膜には「選択透過性」という、物質の交通整理をする力があるのです。この機能は、昆布が生きている証拠で、死んでしまったらその力は無くなります。煮込むと表皮細胞が壊れ、うまみ成分などがどんどん浸み出てきて、煮物などがおいしくなるという訳です。


★浜の様子

☆羅臼昆布の注文はこちらへどうぞ!
☆生産者名入り羅臼昆布はこちらから
☆業務用はここから  根昆布はこちら

写真

羅臼昆布の採取の様子です。海岸から200mぐらいのところで採取。この日は曇ってましたので、対岸の国後島が見えませんでした。近いところで16kmです。
写真

8月も後半になると、お天気のいい日は日入れのため、また夕方になると湿りを入れるために、浜一面羅臼昆布でいっぱいでした。
今年は天候がよく、まずまず生産が見込めます
写真

平成19年7月19日に採取された昆布、天気が悪いので機械乾燥している様子
写真

上の写真の昆布に湿りを取り巻き取り機にかけ昆布を伸している
写真

今年の昆布身入りがよさそう。昆布も上ものが多そう。相木部会長
写真

巻き取り機にかけられた昆布。この後按嬢作業に・・・重ねて重石をかけ寝かせる
写真

天然昆布を按嬢している西村さん。いつも素晴らしい昆布を手間ひまかけて作っていらっしゃいます。
写真

羅臼昆布は採ってからの作業の良し悪しでおいしい昆布が出来るかどうか決まります。天日に干し、按嬢し、これを繰り返すことにより、昆布のうまみを引き出す技法を用いています
写真

耳刈りをした後また按嬢(重ね、寝かすこと)してあるところです。この漁師さんはたいへん几帳面な方です。
写真

耳刈りをしているところです。耳のことを赤葉と呼び見栄えが悪い。しかしよく出しが出ます。お徳用ダシに売られている。


製品となって一駄15kgの箱に入って入荷してきます。これは自社に入荷した天然昆布です。


黄緑の箱は養殖昆布です。
年中15℃で湿度60%の低温倉庫で保管します。
天然と養殖の違いは、養殖はロープに種苗を付け天然と同じところに沈め育成します。
椎茸の菌を木に植え付けるのと似ています。出しをとるのなら天然の方が出ると思います。
おつまみ昆布としてそのまま食べるのなら養殖の方が繊維質がやわらかくおいしいと思います。



右側の昆布は天然の赤口の1等昆布です。左は黒口の1等になる昆布です。赤のほうが巾が広く身が薄い。


カムイワッカの滝の近くでキタキツネと遭遇。数メートルの至近距離からの撮影です。
少々怖かった。知床五湖も熊注意で2湖より先は危険と言うことで5湖全部散策できなかった。

▲このページのトップへ